ワールドクラスのワンダーキッズと契約するときでも、好成績を出せなくなった選手を放出するときでも、またはその中間の何かであっても、『Football Manager』のキャリアにおいて、チームビルディングは不可欠な要素です。
ここ数年、選手の売却はストレスがたまる体験であるというフィードバックをお聞きしてきました。移籍発表期間のたび、多くのクラブや選手もしばしば同じように感じています。このことを念頭に置いて、私たちのチームは、『FM24』で選手やAIマネージャーに向けてどのような追加ツールを用意すれば、ゲームのこの側面を支援できるかを考えました。
『Football Manager』の多くの分野と同様に、私たちは業界へのアクセスを活用して、プロ試合でクラブがどのように選手の放出問題を解決しようとしているのかをよりよく理解し、その洞察をゲームの世界に適用しました。
エージェントを活用して移籍市場のより良い洞察を得る
選手を売却しようとする際に、いくらで売却できるかをより明確にするため、選手プロフィールの移籍ドロップダウンメニューに「エージェントに市場の関心について問い合わせる(Ask Agent About Market Interest)」オプションを追加しました。
これを選択すると、選手のエージェントとの簡単な会話が始まります。監督であるあなたには3つの返答オプションがあり、それぞれ異なるトーンが生まれます。「絶望的(Desperate)」は本当にすぐにその選手を放出したいことを表現し、「熱心(Keen)」は適切な価格での売却にのみ興味があることを示唆します。「興味(Curious)」は、どのようなオプションがあるかを調べているだけの場合です。
選択肢の1つを選ぶと、該当選手の売却に興味があることが伝わります。もし選手が移籍に前向きならば、エージェントは選手の現在の市場価値と、確保に最も興味のあるクラブについて知らせてきます。
ですが、もしあなたの売却の意図が選手にとって驚きで、選手は退団したくない場合、エージェントは売却の試みを拒否するので、あなたは彼らを差し置いて売却を行わなければなりません。ですが、『Football Manager』のすべての要素と同じように、行動には結果が伴うので、ご注意を。
最初の返答の後、エージェントに手続きを依頼し移籍先を探し始めるか、潜在的な価格や興味があると思われるクラブが気に入らない場合は、オプションを再考することができます。選手が退団を望んでいるのにもかかわらず引き取りクラブがいない場合、エージェントが理由を説明します。
エージェントとの会話の後、選手プロフィールの価格は、議論された市場価値を反映して更新されます。この新しい値は、最初は別の色で表示され、期限切れになるまで選手のプロフィール上で有効になります。この期間は、移籍発表期間の内外、移籍期限日など、シーズンのどの位置にいるかによって異なります。
この新機能は、売却したい選手の潜在的な価格をより明確にしますが、毎回売却を保証するものではないことにご注意ください。
また、『FM22』で初めて導入された「エージェントに可用性を聞く(Ask Agent About Availability)」のクイックチャットにもアップグレードを行い、選手の購入の手助けとしました。現在では、最低放出手数料の条項と予想される契約期間は、選手の要求の箇条書きリストに含まれるようになりました。また、これらの項目のいくつかに異議を唱え、エージェントと協力してより有利な放出条項を探したり、正式な交渉に入るまですべての要求を保留するよう求めたりすることもできます。
新しい仲介人でチームを進化
選手を売却したいのに、エージェントが協力的でなかったり、オファーが期待にそぐわなかったりする場合、仲介人を雇って売却を促進することができます。
仲介人とは、サッカーディレクター(または関連するスタッフ)が雇うブローカーで、最終的な移籍金の一定割合を支払うことで、選手に対する新たな関心を呼び起こし、移籍の獲得をサポートします。
仲介人が引き起こす興味は、リーチの範囲やエージェントとしての能力など、いくつかの要因によって決まります。このスコープは、仲介人が活動する地理的な位置で測られます。例えば、ヨーロッパ大陸をカバーする仲介人ならば、その地域の適切なクラブからの興味を引き起こすことができるでしょう。仲介人の能力によって、選手にどれだけの関心と売却価値が見出せるかが決まります。
手数料の上限は、プロ試合と同様、移籍金全体の最大10%です。この費用は、入札があったことを示す項目が受信箱に表示されてから、移籍完了のニュースを受信するまで、プロセス全体を通じて表示されます。
仲介人のオプションの評価が鍵となります。手数料はその仲介人のリーチと能力によって決まりますが、知名度は高くともスキルはそれほど高くない人の方が、スキルは高くとも知名度があまり高くない人よりも手数料が高くなる可能性があります。もう1つの要因は、オファー集めに費やす時間の長さです。より能力の高い仲介人はオファーを素早く見つけますが、もちろん費用は高くなります。期限日などのシーズン中の予定が多い移籍期間中は、このオファー集めの時間は短くなり、能力の低い仲介人は仕事を果たすことができない可能性もあります。
仲介人を利用するには、選手プロフィールの「移籍(Transfer)」ドロップダウンから、「仲介人を雇って選手を売却する(Hire an Intermediary to sell player)」ボタンをクリックします。
もし選手のエージェントが、選手が退団を望んでいないことを理由に早い段階で選手の売却に協力したがらなかった場合、彼らを無視して仲介人に相談すると、選手が不満を持ち、更衣室に混乱が起きることがあります。しかし逆に、仲介人がより良い人脈を持っているため、選手のエージェントが考えすらしなかった売却オプションが現れることもあります。
仲介人を雇うことにし、仲介人が選手への興味を呼び起こした場合、どの仲介人がサービスを提供しているか、移籍の予測と価格のプレビューについての、関連するスタッフメンバーとのクイックチャットが表示されます。この段階では、仲介人はあまり多くは明かしませんが、十分な情報に基づいた決断ができるくらいには情報提供します。
各仲介人のオファーを確認したら、誰が一番合うかを選び、明確なオファーを持ってくるように頼むことができます。関連期間が過ぎると、選択した仲介人は確約された入札を持って戻ります。これを受諾するか、交渉するか、拒否するかは、好きなように選べます。
仲介人が特定したクラブがどこも選手への入札に興味を示さなかった場合、その理由が説明されます。仲介人は、興味を持つクラブをまったく見つけられなかった場合にも知らせてくれます。このような場合は後から再挑戦が可能で、適切な時間が過ぎた後もう一度試すよう、プロンプトが表示されます。
オファーがないがどうしても選手を売却したい場合は、1人だけではなく、仲介人全員に最後通告を知らせるオプションもあります。この最後通告は、すべての仲介人が選手に入札できる先着順のシステムで、最初に来たオファーが唯一のオファーとなります。ただしこの場合、特定の仲介人を選択することはできず、関連する手数料の割合を前もって知ることはできません。1カ月経ってもオファーがない場合、最後通告は終了します。
仲介人が調達した移籍をキャンセルまたは拒否した場合、その仲介人と関連クラブの両方が、該当する選手に対してさらなるオファーを出す可能性は低くなるので、慎重に考える必要があります。
仲介人は他のクラブのために働くこともできます。つまり、他のクラブが選手を放出しようとしている場合、仲介人は直接あなたのところにやってきます。このような場合、この案件を受け入れた場合に予想される財務の詳細いくつかが概説されたエージェントからのフィードバックが記載された、スカウトレポートを受け取れます。
TransferRoomを通じた選手の放出
最近の開発アップデートで先に公開した通り、『FM24』には新しいパートナーTransferRoomが搭載されます。
『FM24』では、以前のゲーム内での「クラブにオファー」オプションがデジタルサービスに取って代わり、売却したい選手をシンプルな方法で他のクラブに知らせることができるようになりました。クラブは毎日毎分オンラインでシステムを観察しているわけではないので、即時効果があるわけではありませんが。スタッフがオファーをまとめ、興味深いものがあれば良いタイミングで知らせてくれます。クラブはシーズン中や移籍発表期間の様々な時点でこの機能を使用する可能性があるので、時には反応が速く、時には反応が遅いことがあるかもしれません。
上で解説された仲介人の最後通告機能を使用しても、TransferRoomで選手を放出できなくなるわけではないので、ご注意ください。
これらは「Football Manager」はのTransferRoom統合の始まりで、さらに多くの機能が今後実装される予定です。
移籍ツールをひとつに
既存のエージェント機能をアップグレードし、仲介人を導入したことで、移籍ステータス画面にいくつかの変更が行われました。
あなたの選手の移籍に関心があるクラブは、「大きい」「小さい」ではなく、「積極的な興味(Active Interest)」か「噂される興味(Rumoured Interest)」で分類されるようになりました。また、クラブの興味についての背景もわかるようになりました。例えば、選手が該当するポジションでクラブの第一希望ではなかった場合、「噂される興味」に相当します。
エージェントのフィードバックは、この画面でも右上に表示されます。売却の可能性について選手のエージェントとまだ話していない場合は、「市場の関心を生むことについて議論する(Discuss Generating Market Interest)」ボタンが利用できます。別のオプションとして、「仲介人を雇う(Hire an Intermediary)」または「TransferRoom経由でオファーする(Offer via TransferRoom)」こともできます。選手が退団したがらないため、このオプションが成功しないまま有効期限切れになってしまった場合、代わりに「退団するよう説得する(Persuade to Leave)」ボタンが表示されます。
右下には、選手の移籍とローンのステータスを示すタブがあり、サッカーディレクターに指示を出すことができます。「サッカーディレクターへの指示(Director of Football Instructions)」のヘッダーをクリックすると、移籍タブとローンタブのどちらを表示していたかによって、「不要リスト(Unwanted List)」または「開発リスト(Development List)」に移動します。
右上のパネルは、自分が貸出した選手、自分が借入した選手、あるいは相手選手のプロフィールを見ているかに応じて、売却か移籍のオプションが表示されます。
MLSの選手については画面は少し異なります。契約しているクラブ、権利を持つクラブ、リーグ内で最初に契約したクラブなど、より詳細な情報が表示されるようになりました。
自分のやり方でのチームの形成を促進
仲介人の導入と既存のエージェントの機能強化により、『FM24』での選手の売却体験はさらに向上しました。より現実的なツールを使うことで、次のチーム構築プロジェクトにより良く取り組むことができます。
機能ロードマップでは、シリーズでも最高に完成したゲーム『FM24』向けの、より幅広い新要素や改善などをご覧いただけます。